セラミック治療と聞くと何を考えますか。
天然歯のような透明感があり、審美性が良いことはセラミックのメリットの一つですが、他にもたくさんあります。
メリットの1つは、セラミックは金属よりも虫歯にもなりにくいという点です。
今回は金属とセラミックのお口の中での変化の違いを解説していきます。
目次
- ○ セラミックと金属の違い
- ○ お口の中での金属の変化
- ○ セメントの劣化による虫歯の危険
- ○ セラミックは長期間安定しやすい
- ○ まとめ
セラミックと金属の違い
セラミックと金属では、歯との接着材の経年変化が違います。
お口の中は唾液で湿潤な環境であったり、歯と歯が合わさり強い力がかかったり、熱いものや冷たい物を口に入る温度変化があったりと過酷な環境です。
詰め物や被せ物(修復物)に強度が必要なのはもちろん、歯と修復物をくっつける接着剤(セメント)も過酷な環境に耐えられることが必要になります。
お口の中での金属の変化
アイスクリームを食べたり、コーヒーを飲んだりするとお口の中では60℃くらいの温度変化があります。
金属は歯と比べると熱膨張・熱収縮が大きいので、温かいものや冷たいものを食べるとセメントが引っ張られたり、縮められたりします。
それを何度も繰り返すことで、セメントが劣化してしまいます。
(上の図参照)
セメントの劣化による虫歯の危険
劣化したセメントはヒビが入ったり、凹んだりしていますが、一部分ではまだしっかりと接着しているので歯からは外れません。
しかし、セメントのヒビや凹んだ所から、お口の中にいる細菌が侵入して虫歯が発生してしまいます。
詰め物が取れた時には、大きな虫歯になっていることが多いです。
セラミックは長期間安定しやすい
セラミックは陶器に似た材料なので、温度による体積変化はありません。
セメントにも負担が少ないので、長期的に安定します。
また、セラミックの種類によっては、歯と同じように咬耗し、時間が経っても周囲の歯と馴染むものもあります。
まとめ
お口の中は複雑な環境です。長期的に安定するように歯質に似ている材料を使用した方が安心です。
歯も治療を繰り返していくと、削ることで、どんどん小さくなってしまいます。小さくなってしまうと歯が割れたりして、保存することが困難になってしまうことがあります。
出来るだけ歯質が多く残っているうちに、セラミック修復で治療し、1本の歯の治療介入回数を減らしてあげることも重要です。
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